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あるがままの情報の公開(情報公開実務)

 この記事では、情報公開請求を受けたときには、あるがままの情報が公表されるということについて書いております。
 自治体職員様が、情報公開担当者になったときには、請求された情報を新たに作成して公表する必要がありませんということです。
 当事務所は、情報公開事務を行っているのですが、以外にもこのことが浸透しておらず、行政に無用な労力がかかっている場合が多いのです。
 東京都中野区にある行政書士事務所である北原伸介行政書士事務所では、情報公開請求に係る事務を行っております。

あるがままの情報の公開

 あるがままの情報の公開の意味を考えます。
 例えば、開示請求で「○○情報の月別の数値」が開示請求された場合に、文書を検索したとします。このとき、○○情報が記載された月の公文書を12枚保有していました。このとき、担当職員は、その12枚の公文書をそのまま公開すれば終了です。
 言い換えると、12枚の○○情報をまとめて、新たな情報を作成して公開する必要はありません。
 ※、新たな情報を作成して公開する必要があれば、条例に定められるはずです。筆者は、そのような条例を今のところ見たことはありませんが、実務上では念のため確認が必要です。
 また、「○○情報の月別の数値」が電子記録で保有されていた場合も、その情報を抜き取るのではなく、その画面を印刷したものを開示することになります。

情報を加工して提供したい場合

 上述の例で、情報を抜き出して加工して提供してしまったほうが住民のためにも、行政事務のためにも有益である場合もあるかと思います。その場合には、情報公開から情報提供への切替を提案して対応します。
 情報提供は任意に役所が受付けるものであるため、提供する情報が「あるがままの情報」でなくとも問題がありません。そのため、必要な情報を公文書から抜取り一枚の紙で提供することができるのです。
 具体的には①開示請求人に情報公開を取下げてもらう。②情報提供依頼として受付ける。という流れになります。
 情報提供の依頼の受付としては、1情報提供依頼書を提出してもらう2口頭で受付ける。3メールで受付ける。等、自治体様によりさまざまな方法があります。
 回答の方法としては、1,回答書を差出す2,メールでデータを送付する3,郵送で送付する等の方法が一般的であると存じます。情報提供にかかる費用に関しては、自治体様でさまざまであります。
 その他、情報提供制度については情報公開請求と情報提供制度の振分けについてで記載しております。

他、情報公開請求に情報提供資料としてリスト等を付ける方法

 情報公開資料だけでは、どこの保有していた文書か分からない場合があります。例えば、各課が保有していた領収書で、宛名が○○市長と書いてあるような場合です。その領収書が、総務課のものなのか、会計課のものなのか判別できません。
 そのような場合には、公開文書のほかに情報提供としてリストを作成し付ける方法があります。

あるがままの情報が開示されるという認識の共有の必要性

 当事務所や開示請求を利用する申請人の多くは、情報の取得もさることながら、行政事務の負担をも考慮して請求に望んでおります。行政事務の負担を考えるうえで「あるがままの情報」で開示されるであろうという想定を基準にしております。
 例えば、申請時の連絡でこんなことがあります。
「請求いただいた一覧情報がありません。今から入力して作成するには1万件の入力が必要です。」
 このような状況は、申請人としては予想外です。この場合には、不存在としていただければ充分です。
 「あるがままの情報」の公開の認識は、不要な労力を削るためにも重要なことであることがわかります。

参考資料

・R07.12.05 / 令和7年度(行情)答申 第 664号 https://koukai-hogo-db.soumu.go.jp/reportBody/19612

・R07.10.10 / 令和7年度(行情)答申 第 442号 https://koukai-hogo-db.soumu.go.jp/reportBody/19405
・平成17年6月14日最高裁判所第三小法廷 https://www.courts.go.jp/hanrei/62514/detail2/index.html

 

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北原 伸介

情報公開請求や公文書の管理に関心が強い行政書士。 taroimo1030@gmail.com (電話)080ー7172ー8669 (FAX)03-6850ー8573 お問合せは無料です。文書に関するものでしたらあらかじめFAXいただくとスムーズです。