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令和7年法律第65号による、行政書士法の改正が施行されました。令和8年1月1日付

お世話になっております。中野区行政書士の北原です。

当事務所は情報公開請求に係る事務を専門として行っている行政書士事務所です。

この記事前半では、一般の方向け(隣接法律職を除く)に令和8年1月1日より施行された、行政書士法の一部改正について書いています。一般の方は前半部分を読み流してもらえれば十分かと思いますのでよろしくおねがします。

記事後半に私の感想を少し書いております。

令和7年改正行政書士法で何が変わる?

① 行政書士による不服申立(審査請求)が使いやすくなりました。

② 原則として禁止されている、行政書士でない者が、「報酬」を受けて行政書士の業務をすることの「報酬」の意味は、いかなる名目を問わないということが明確にされました。

特定行政書士に不服申立が頼みやすくなりました。

行政庁が、国民(法人等)に対して申請の却下や処分をしたとします。申請の却下や処分に不服がある者は、審査の請求を行うことができます。この審査には、審査会等への諮問などの第三者機関も関与する手続きが用意されているなど、行政の適正な運営を確保するための制度設計がなされています。

この不服申立(審査請求)の手続きを特定行政書士(行政書士の中でも研修に合格した行政書士)にすぐに依頼することができるようになりました。⇔改正前は、不服のもととなる申請書の作成の時点から行政書士が関与していなければ不服申立をお願いすることができませんでした。

つまり、初対面の行政書士に「不服があるので手続きをおねがいします。」ということができるようになったのです。改正前では、弁護士さんにお願いするしかありませんでした。

 

資格のない者は、報酬を得て行政書士の独占業務を行なうことができません。その報酬は「名目を問わない」ということが明確になりました。

例えば、行政書士ではないAが業として、Bのために、「行政書士独占業務である申請書」を作成して申請したとします。この行為は禁止されています。今回の改正では、このときの報酬を「相談料」や「コンサルティング料」等の名目で受取してもダメということを、明確化しました。

この部分の改正は、文言を明確化することが趣旨であります。

この部分は、なかなか判例がでないので議員立法で手当てしたのではないか?と筆者は考えております。

まとめ。

①の部分である、行政書士に不服申立を依頼しやすくなったことは良いことであると感じます。不服申立ては、国民が管理迅速かつ公正な手続きを求めることができるように設計された制度です。しかし、資料の収集や文書の起案等はやはり面倒です。

②の規制の部分が問題になりそうな事業者様は、「行政書士の独占業務であるか否か?」が決定的に重要であります。企業様であるならば、法務部等に確認をとりましょう。また、プロジェクトの企画立案等であれば、所管行政機関に確認できる制度を利用することも考えられるでしょう。なお、「行政書士法」の所管は「総務省」です。

※ 法令適用事前確認手続きe-GOVリンク

後半、今回の法改正に関して。

ここからは、今回の改正に関して私が考えることを書いていきます。

行政書士法はいわゆる議員立法で「衆法」と分類されております。皆様ご存じの通り、わが国では、内閣提出法案である「閣法」が大多数を占めます。議員立法と閣法では、法律案の立案時点から手続きが異なり、関与する機関も異なります。

※1 芽野千江子「議員立法序説」(レファレンス平成27年9月号)7ページ国会図書館デジタルコレクションリンク

※2 令和7年改正前 特定行政書士制度

(コラム)議員と情報公開
 情報公開の点からいうと、議員立法の方が文書が取りにくいと思います。政党の事務所等の情報公開請求の射程外の場所にも文書が存在すると思われるからです。また、国会に対する情報公開もあるにはあるものの、どこまでできるものなのか分かりません。
 これに対し、閣法であれば内閣法制局の審査も受けなければなりませんし、立法の過程が大切に整理されております。議員立法であるからといって、法令の成立ちをたどりにくい状況は、国家として問題です。
 国会委員会の、法律案の趣旨説明によると改正の部分4つと説明されております。
① 行政書士の使命を明らかにする規定を設ける。
② デジタル社会の進展を踏まえた対応等を行政書士の職責を規定することとした。
③ この記事の上で記載した、特定行政書士の業務範囲の拡充。
④ この記事の上で記載した、非行政書士の「報酬」の明確化。
です。
※ 国会の状況(日本法令牽引) https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?lawId=0000168061&searchDiv=2&current=2

行政書士の使命の新設

 この記事において、「使命」とは与えられた任務と解します。
 改正前
(目的)
第一条 この法律は、行政書士の制度を定め、その業務の適正を図ることにより、行政に関する手続の円滑な実施に寄与するとともに国民の利便に資し、もつて国民の権利利益の実現に資することを目的とする。
改正後
(行政書士の使命)
第一条 行政書士は、その業務を通じて、行政に関する手続の円滑な実施に寄与するとともに国民の利便に資し、もつて国民の権利利益の実現に資することを使命とする。
  ということです。
 「使命」というキーワードに目がいきがちです(見栄えが良いから)、が、見栄えは意味を成しません。
 新法を読むと、主語が「法律」から「行政書士」に改められましたね。上述のように、この記事では「使命」とは与えられた任務と解します。
 旧法では「この法律は、行政書士の制度を定め(略)、、、国民の利益に資する。」ということなので。「国民のための行政書士制度を定めています」と言っています。行政書士は法律により独占業務を与えられておりますので、法律上の行政書士は行政書士法を根拠に存在しています。そうすると、旧行政書士法が、行政書士に与えた任務は「(略)国民の権利利益の実現に資する。」ということです。ここで、上述のように、「使命」は与えられた任務と解します。
 すると、旧法は行政書士の使命を「(略)国民の権利利益の実現に資する。」と定めていることと同じです。
 それでいて、今回の新法は「行政書士は、(略)国民の権利利益の実現に資することを使命とする。」と改正したわけなのです。
 思うに、新旧の法律は主語を改め、同じ意味を言い改めたものと考えます。その狙いは、結局のところ「行政書士にわかりやすく言い改める(明確にする)ということに帰結すると考えられます。
 ここで、国会委員会の説明に帰ります。
 第一に、現行の目的規定を改め、行政書士の使命を明らかにする規定を設けることといたしております。
 上述のように「使命」をあたえられた任務と解する場合には、旧法でも使命は明らかです。

② デジタル社会の進展を踏まえた対応等を行政書士の職責を規定することとした。

この点に関しては、政策の推進であることは明らかです。実務の観点からは次の対応が望まれるところです。

デジタルと情報セキュリティー

皆さんご承知でありますが、デジタル社会の推進と、情報セキュリティは切っても切り離せない関係にあります。

今回の改正では、デジタル社会を踏まえた対応が行政書士の職責として法律に書かれました。そうすると、職責に対応した情報セキュリティへの対応も必要になります。

行政書士会会員は各々は、大きな組織を有しておりません。しかし、お客様やお役所は大きな組織であることが多いです。

この点、行政書士会の方で、情報セキュリティに係るサービスの導入や、各種研修の充実が望まれると考えられます。

終わりに

今回の法改正は、充実したものとなっております。今後の実務の運用の面からも注視が必要であると感じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

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北原 伸介

情報公開請求や公文書の管理に関心が強い行政書士。 taroimo1030@gmail.com (電話)080ー7172ー8669 (FAX)03-6850ー8573 お問合せは無料です。文書に関するものでしたらあらかじめFAXいただくとスムーズです。

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Posted by 北原 伸介