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(情報公開やってみた)審査請求における意見書の公開について

答申検索データベースに掲載されている、審査請求人から情報公開審査会に提出される意見書を公開請求してみました。

(略)記載の答申

 答申検索データベースを読んでいると、審査請求人から提出される意見書の途中に(略)とされて、審査請求人の意見すべてが反映されていないものがありました。今回私は、学術会議任命拒否問題に関しての情報公開状況に関して調べているときにそのような答申に出くわしました。

 答申はこちら→情報公開・個人情報保護審査会「答申データベース」リンク、答申令和5年度(行情)第235号
 こちらの事件では、学者さんや弁護士さんたちが力を合わせて問題に取り組んでいまして、審査請求手続の際に提出される意見書も綿密に構成されていて、意見書の枚数もかなりの枚数になっています。
 そのようなことから私は答申検索データベース中の(略)の意味を「重複している内容等」で審理に影響の無いものを審査会が削ったのかな?と考えていました。
 そこで、略された部分も読みたいですし、一流の先生方がどのような書面を作成されるのか参考にしたかったので、情報公開請求を行うことにしました。

情報公開・個人情報保護審査会に対する公開請求

情報公開・個人情報審査会に対する審査請求で気を付けること

情報公開・個人情報審査会は総務省の管轄なので総務省に対する情報公開請求の取扱を参考しておこなってゆきます。
設置法の存在
 情報公開・個人情報保護審査会は法律に基づく審査会です。審査会ということで、独特の性質があります。情報公開との関係でいうと以下のような性質に留意する必要があります(情報公開個人情報保護審査会設置法、以下、法という)。
・ 審査会の行う調査審議の手続は、公開しない(14条)。
・ 審査会は、諮問に対する答申をしたときは、答申の内容を公表するものとする。

調査審議の内容は公開しないとされているので、証拠書類や審議の際に考慮した資料等は公開されないことになります。

 

実際にやってみた。

 情報公開にあたり今回は文書が特定されているので、保存期間基準表と行政ファイル管理簿を使い開示請求書を作成しました。
 上記の答申データベースでの答申から、第4部会の審査であることは分かっていましたので、保存期間表を参照すると「大分類審査4中分類調査審議であることがわかりましたので、行政ファイル管理簿で検索をかけて確認します。
文書の特定に必要な事項欄の記載は以下のように書きました。
情報公開・個人情報保護審査会事務局 (大)審査4(中)調査審議文書 にある以下答申に係る文書

1,諮問庁)内閣総理大臣(諮問日)令和3年11月18日(令和3年(行情)諮問第503号,同第505号及び同第506号)(答申日)令和5年8月7日(令和5年度(行情)答申第235号,同第237号及び同第238号)のうち、以下3点の文書。

①配布資料 ②審査請求人から提出された意見書。③審査請求人の意見書に添付された、証明および疎明資料。

※ 配布資料については、注記として「配布資料」とは例えば○○であると考えている。などの注記をつけた方が良かったと反省しています。
開示請求に必要な料金は300円です(一件)件数については→過去記事

証明及び疎明資料は開示されない。

上記で説明した通り、設置法14条により配布資料は開示されない可能性が高いので補正して取り下げて欲しいという書面が来たので、その旨を返信しました。(そもそも、ダメモトでしたので、、。)

その後、延長の連絡が来て延長後の開示となりました。ちょうど年明けの震災と重なりましたので仕方がありません。

開示請求結果と感想

結局、今回開示されたものは、答申データベース記載の内容と同様のもので、段落の表記などが多少異なるものが開示されました。私としては様式と書き方の参考として十分なものでしたので、目的の一部は達成できたのかなと(さみしいですが)。

(略)の部分

公表されている答申データベース上の(略)の部分は、すべて黒塗りの扱いとなっていました。このことから、(略)が意味するものは「公表できない不開示情報」であることが判明しました。
情報公開個人情報保護審査会から開示請求された公文書

当事務所の紹介

東京都中野区にある行政書士事務所である、当事務所では情報公開請求に関心をもっております。
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北原 伸介

情報公開請求や公文書の管理に関心が強い行政書士。 taroimo1030@gmail.com (電話)080ー7172ー8669 (FAX)03-6850ー8573 お問合せは無料です。文書に関するものでしたらあらかじめFAXいただくとスムーズです。