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情報公開請求、不開示情報について

2023年6月30日

この記事では、行政機関に対する情報公開請求行ったときに、不開示とされる情報に関して書いて行きます。

先例などを参考に記載していきます。

注意していただきたいのは判例や審査請求(以下答申。)は個別具体的な事件を判断するものです。したがって、Aの事件では認められていたことが別のBの事件では認められなかったりします。これらは、各々の事件における個別具体的な状況の違いを反映するものです。

ですから、一応の判断基準と先例を示しますが、「これらは絶対的ではない。」ということに留意していただけるようお願い申し上げます。

なお、当事務所では情報公開請求の代理、代行手続きを行っておりますのでよろしくお願いします。

 

「個人情報」「個人識別情報」

特定の個人を識別できる情報は不開示とされています。ただし、以下の情報は公開されます。

  1. 「法令の規定により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報」は公開されます。そのあたりはこちらに書きました。(情報公開請求)「公にされ、又は公にすることが予定されている情報」について。
  2.  人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報(5条1号ロ)。
  3.  公務員等である場合において、職務遂行情報のうち、公務員等の職及び職務遂行の内容に係る部分(5条1号ハ)

 

「個人情報」
以下のような事例があります。
  • 鉄道部長等の職に配置されている者の年齢及び同免取得年は識別情報に該当する。(答申平成24年(行情)295
  • 省課長相当職未満の職員の氏名
  • 有識者会議の委員の印影、振込口座、振込通知書など。
  • 有識者会議の委員に支払われる1回あたりの謝礼金(委員の氏名と併せることにより識別可能であるとして。)平成24年(行情)答申276
  • 当該教員から東北大学に提出された兼業に係る文書(存否応答拒否)。平成24年(独情)答申37
  • 特定拘置所における特定の被収容者の氏名、呼称番号、外部交通に係る経緯及び近時の状況並びに外部交通の運用に関する情報(平成24年行情答申212号)
  • 個人の財産に関する情報
  • 事件番号(最高裁判所のウェブサイトに現に掲載されているものを除く)
  • 原告の氏名、個人の氏名、住所等、資産額、

 

 

個人識別情報を除いても、一定範囲の関係者に知られることにより権利利益が侵害されるおそれのある情報が不開示とされました。<(答申)平成13年(行情)>

    • 損害賠償額等その他損害の内容が記載されていた。
    • 本件事故に関しては、活発な取材などが行われていて報道もなされていた。

識別情報を除いた損害額等が「個人に関する情報であって、特定の個人を識別することができるもの」とは言えないが、本件に関しては上記の特別な状況にあり不開示とされたと読んでいます。←平成13年行情111答申では近隣住民等が情報を有している場合でも、一般人からみて個人を識別できるかを判断するべきと述べられています。

特定難民申請受理・処理状況に関して申請者数が少なく、認定者数が少数であることから特定個人が識別できることから不開示とされました。(答申平成13年(行情)171)

公務員の懲戒処分の公表について

公務員の懲戒処分の公表に関しては「懲戒処分の公表指針について(平成15年11月10日総参ー786)(人事院事務総務長発)」に従って公表するかどうか判断されているようです。人事院へのリンク

それによると
(1)職務遂行上の行為又はこれに関連する行為に係る懲戒処分
(2)職務に関連しない行為に係る懲戒処分のうち、免職又は停職である懲戒処分
を公表の対象として。
・当該公務員が識別されないようにして、事案の概要、日付、所属、役職などを公表することとする。
 なお、被害者等関係者の権利利益侵害するおそれがある場合には公表しなくともよい。
という内容が、書かれています。
「懲戒処分について」の文書が公開請求されることは、ままありますので上記の事を知識としておくと有益かもしれません。

法人その他の団体に関する情報

以下の情報は不開示とされます。

イ、公にすることにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの。

ロ、行政機関の要請を受けて、公にしないとの条件で任意に提供され情報。

上記に該当する場合でも「人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報」は公開されます。

法人その他の団体に関する事例

・当該法人の保有する車のナンバーは当該法人等の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあると判断した。令和4年度(行情)答申17

・特定原発1号機に係る主蒸気系の配管形状等を含む図面を公開することが、特定電力メーカーの権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあると認められ。平成24年(行情)答申288号

・医薬品・医療機器等安全性情報報告制度について、報告書記載の、報告施設の施設名,住所(郵便番号を含む。),電話番号及びファックス番号を競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるとされた。平成23年(行情)答申476号

・特定会社が特定製剤の納入に関して提出した文書の、民間医療機関の名称等及び当該両機関の長の氏名等は、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれのある情報であるとした。しかし、当該事案では人の生命健康等を保護するため、公にすることが必要であるとして開示した(答申15(行情)617号)。

 

国の安全等に関する情報

公にすることにより、国の安全が害される恐れ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報は不開示とされます(5条3号)。

国の安全等に関する情報の事例

・「河野ーフルシチョフ会談」の議事録等不開示(答申14行情)135

・国際博覧会の投票行動に関する情報を不開示とした。答申15(行情)224

・外務省報償費について、情報収集活動等の支障及び国際的信頼関係が損なわれるおそれの相当性を認め不開示とした。答申16(行情)12

・第1回秘密保全法制の在り方に関する検討チーム会合資料等記載の、現行の秘密取扱者適格性確認制度の具体的な内容が記載されている部分について、国の安全性を害するおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由があると認められると判断された。平成24年(行情)答申348号

公共の安全に関する情報

公にすることにより、犯罪の予防、鎮圧又は捜査、公訴の維持、刑の執行その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼす虞があると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報は不開示とされます(5条4号)

公共の安全に関する情報事例

・「接見指定20講」は公にされても、捜査及び公訴の維持等に支障を及ぼすおそれがあるとは認められませんでした。(答申14(行情)434)

・検察旅費に係る出張内容については、捜査及び公訴の維持への支障を認めた。答申16(行情)3

・特定刑事施設の施設設備に関する情報について、逃走その他の異常事態を企図するものにとっては、事前に入念な計画を立てることが容易になり、その結果、逃走その他の異常事態をじゃっ起させ、又はその発生の危険性を高めるおそれがあると判断されました。(平成24年(行情)答申第418号)

・尖閣諸島沖中国漁船衝突事件に関して海上保安庁の職員が撮影した映像に関して、同種事件の捜査における海上保安庁の証拠収集の体制、方法等を推察され、犯罪の予防、鎮圧又は捜査等公共の安全と秩序維持に支障をおよぼすおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由があるとされた。(平成24年行情336号)

審議、検討等に関する情報

国の機関、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの(5条5号)は不開示とされます。

 

審議、検討に関する情報の事例

・「入札参加業者に対する勧告についての新聞発表想定問答を作成するために職務上取得した一切の資料」→委員会議事録について5号該当性を認定した事例(答申15(行情)38号)

・特定団体ビル移転に関する文書のうちの協議した際の応答記録→協議が流動的であることから公にすることをそうていしていない機微な情報であると認定しました。平成24年答申23号

・「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会に係る文書」のうち一部が、公にすることにより、関係者が忌たんの無い意見交換を行うことが困難になるおそれがあると認められ不開示とされました。平成23年答申575号

行政機関等が行う事務又は事業に関する情報

行政機関等が行う事務又は事業に関する情報が公開されることにより、事務又は事業の適正な遂行に支障をおよぼすおそれがあるものは不開示とされます。

例えば

  • 監査、検査、取締り、試験又は租税の賦課・徴収に係るもの
  • 契約、交渉又は総省に係るもの
  • 調査研究に係る事務情報
  • 人事管理に関わる事務情報

などがあります。

行政機関等がおこなう事務又は事業の情報の事案

・病院医療事故調査委員会の指示及び事故実情調査について、本件のような供述内容が公になった場合、病院関係者その他一定の範囲の者には供述者とその内容が知られるおそれがあることから、真実を供述することを回避する結果となることが予想され、事務の適正な遂行に支障をおよぼすおそれがあると判断された事例があります。答申14(行情)27

・情報公開審査会の答申案について、委員の間の率直な意見の交換に影響をおよぼすおそれがあるというものであり不開示とすると判断された事例があります。答申15(行情)506号

・教育基本法改正検討資料について、ある時点の検討素材を公にすれば、いわれのない批判や抽象等を受ける恐れがあり、その素材について十分な検討をなしえなくなることによって、文科省における教育基本法改正検討に係る事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるものと認められると判断された事例があります。

私の感想

不開示情報にかかわる審査請求をを読んでみて感じたことを書いて行きます。

1、「おそれ」について。
・条文上、「おそれ」で足りる場合と「おそれがあることと行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある」の2種類が使い分けられています。
・国の安全等に関する「おそれは」は時の経過とともに減少する場合があり、開示されることがあります。
・審議検討では、検討中は保護される可能性が高いのですが審議事項が終了して発表されると開示される可能性があります。

当事務所の紹介

東京都、中野区 行政書士北原伸介行政書士事務所では情報公開請求に係る相談、代理手続きを行っております。よろしくお願いします。東京都中野区 行政書士 北原伸介のホームページです。

 

 

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北原 伸介

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