(書籍紹介)松井茂記『情報公開法』有斐閣、2001年
松井先生の情報公開法を読了しました。その記事です。
・本書は教科書として書かれたようである。
・行政機関等は、情報公開請求を受けた場合には原則として情報を公開する。例外として非公開とする事務の性質をどのように解するか問題となる。
この点、本書は公務員に公開の義務を免除したものと解する立場をとっている。※他に公務員に公開を禁止したと解する立場がある「考え方等」。
・裁判所でのインカメラ方式の実施が可能かどうか?という論点に対して肯定的にとらえている。紙幅も多く取っていて、その必要性に関して厚く記載されている。
・知る権利を法律に明記すべきかどうか?に対して肯定的に捉えて充分な記載がある。
・アメリカの情報公開法に詳しく、日本との対比を説明に加えて、問題点をあぶり出す。そのため、情報公開法のみならず、情報公開制度全般に対する理解が深まる。
・行政機関の「考え方」や「ガイドライン」と異なる考え方による説明がなされている部分は不服申立(審査請求)を書く場合に非常に参考になるように思われます。
・解釈論としても、憲法から引いてくれる場合も多く原理主義を根幹とする説明には力強い説得力を感じました。
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北原 伸介
情報公開請求や公文書の管理に関心が強い行政書士。
taroimo1030@gmail.com
(電話)080ー7172ー8669 (FAX)03-6850ー8573
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