独立前のノートが出てきた話。
先日、机を整理していると、私がカット専門店を創業する前のノートがでてきた。
裏表紙には表紙には「つきぬけろ!」とかいう恥ずかしい大きな文字が書いてあって焦った。独立する前は、従業員として働き、家に帰ってから一時間は机に座り読書をするなり創業のイメージを含まらせていた思い出がある。
その時の、青臭いような空気が自分の中でよみがえり、今の自分を見つめなおす機会となった。
そのノートには、当時初めて創業する前の目標やら何やらと精神論と多少の見積もりが書いてあり興味深い。もちろん、10年以上前のことになるので内容はうる覚えである。
美容業界に入りいつかは、創業するであろうということは想像していた。アシスタント3年目くらいのときには、公庫に将来創業するためには何が必要かを相談しに行った。公庫の担当者は若造の私に丁寧に説明してくださった思い出がある。しかし、私は理解力に乏しかったのであろうか、内容はあまり覚えていない。それでも、資金の半額程度を目標に預金をするということは覚えていたしできれば借入はしたくないとも感じていた。もっとも、今では最低3分の1は自己資金が必要といわれている。
机の整理に話を戻すと、当時の自分は素人なりに勉強していたようであることが分かる。全然使ってない棚にそれらしい本が並んでいる。例えば、すっきり分かる簿記2級、中小企業診断士テキストマーケティングなどがある。
これは自分なりに考えていた結果、経営のために会計知識を身に着けようとしていること、マーケティングのことを、プロが身に着ける本で学習しようとしていることが見て取れる。なるほど、若いなりによく考えられた本の種類だなと感じる。
しかし、次に出てきた本は、税理士さんが使うであろう、税務ハンドブックであった。それは、とうてい素人が読める内容ではなく、細かい規則だどがビッチリ書いてあった。どうやら、過去の自分はわきまえが足りていないようである。それでも、根性で読めると感じて購入したのであろう。
埃っぽい、本をあさりながら当時の自分を振り返るいい機会となった。
同時に今の自分を反省する機会ともなる。物を多く持ちたくはないほうだが、物を通じ思い出すこともあるもんだなーと感じた。精神論は好きではないが、当時の自分は根性で動いていたようである。
いったい、いつから根性論が嫌いになったのか不思議でたまらない。
北原 伸介
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