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(情報公開制度)権利の濫用、いやがらせ。

2024年4月23日

情報公法における権利の濫用については、明文の規定があるわけではありません。

しかし、昨今、閲覧もしないのに大量の公開請求をおこなうなど、明らかに情報公開制度を利用して事務の停滞を目的とする行為があります。

それらの、行為に対応するために各自治体において、権利の濫用に関する条例を作成されていたり、いなかったりします。

(ちなみに、条例で権利の濫用に関する条文がなかったとしても、権利の濫用として開示請求を却下することはできます。)

権利の濫用に値する情報公開請求をほおっておくと、行政事務の停滞や、職員のモチベーションの低下にもつながり非常に問題があると感じます。

けれども、開示請求をして、不正なお金の流れをあぶりだすような場合には多くの文書開示し閲覧をしなければならないような状況もあり得ます。また、行政機関は組織の体制上。いわゆる官僚制のような性質を有しています。そのような組織は、情報を自己の手の中に置いておくことで、他者よりも優位な立場を堅持しようとする力がどうしても働いてしまうと言われています(西尾勝『行政学〔新版〕』2001年有斐閣395頁。参照)。

そのようなこともあり、情報公開制度に対して権利の濫用による制約をかけることについては慎重な態度が必要であることが言えるでしょう。すなわち、「どのような場合に権利の濫用となるかどうか?」の基準を定めることは、なかなかに難しい問題なのです。

この点、大量請求などでの事例においては「文書が特定されていない」として補正を求めるような運用が行われる場合もあります。権利の濫用としてではなく特定の問題として扱う方法です。

たしかに、情報を公開するとしても閲覧できないような大量な文書を開示することを法が予定していないと考えることもできるように思います。

 

・総務省による権利の濫用に関してまとめてある資料

東京都の対応

東京都では令和4年4月1日「開示請求における権利の濫用に関するガイドラインが定められました。
権利の濫用については一般法理による対処をすると記載されています。
権利の濫用に当たるか否かについては当該開示請求の内容、様態、開示請求に応じた場合の実施機関の業務への支障及び都民一般の被る不利益等に事情を総合的に勘案し、社会通念上相当と認められる範囲を著しく超えるものであるのか否かについて、個別の事案ごと、慎重に判断することとされています。
国民が開示請求を行った際に権利濫用となるような事例に関しては類型別にまとめられています。
類型1
開示請求者の言動、請求の内容方法等から、開示請求の目的が真に公文書の開示を求めるものでない、又は公文書の開示を受ける意思がないと明らかに認められる開示請求が繰り返されるとき。(決定を受けた大量の文書を閲覧しない・長時間にわたり職員に苦情、不満等を述べ職員の取った個別の対応について執拗に説明を求める・閲覧請求二万枚について開示の日程を設定したにもかかわらず、一方的にキャンセルする・実施機関の郵送物の受領を拒否し開示を受けないものが多数存在する。)
類型2
開示請求の手続等において、著しく不適切な行為が繰り返されるとき。(暴言等、大声、威圧等)
類型3
もっぱら、実施機関の事務を混乱又は停滞させることを目的とする開示請求が繰り返されるとき。(同一の文書を繰り返し開示請求するなど。)

コメント

東京都のガイドラインを見るかぎりでは、よほどの不当、違法であることが明かな事例でしか権利の濫用とならないようです。しかし、私たち国民の行政職員に対する対応が常識的であることは行政職員の職務へのやりがいを高めますし社会にとって有意義であることは疑いようがありません。

筆者はさまざま機関に情報公開請求を行いますが、各機関によって情報公開担当者のやる気はバラバラです。原則的に行政機関では法律による行政が行われますので「やる気」の有無で行政事務の執行が変わるわけではありません。しかし、情報公開法では行政文書の特定に関する情報の提供(22条)など一歩すすんで積極的に情報を提供してくれる場合や文書の特定に関するアドバイスを受ける場合など、職員との協力が必要な場面は多くあります。
 そのような観点からみると、お互いに仕事のしやすい関係性の構築は効果的な情報の取得に資するものであることは疑いようがありません。そうすると、国民の行政職員に対する常識的な態度は必要不可稀有な要素の一つであるということが言えるのではないでしょうか?

当事務所の紹介

東京都中野区にある当行政書士事務所では、情報公開に関する代理や相談の事務を行っています。
東京都中野区 行政書士 北原伸介のホームページです。

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北原 伸介

情報公開請求や公文書の管理に関心が強い行政書士。 taroimo1030@gmail.com (電話)080ー7172ー8669 (FAX)03-6850ー8573 お問合せは無料です。文書に関するものでしたらあらかじめFAXいただくとスムーズです。