美容室も高齢化が進んでいる。
こんにちは、美容師で行政書士の北原です。
美容業の振興指針とかって、みなさん読んでいますのでしょうか。その振興指針によると経営者の年齢については60歳以上が50%を超えていることから、経営者の高齢化が確実に進んでいるとのことです。
この指針は厚生労働省により平成31年に告示されたものなので、今はもっと数字が進んでいる状況なのではないのでしょうか。
もっとも、この数字は注意して読まなくてはなりません。美容室の経営主体別の構成割合としては77%が個人事業主とのことですからです。 個人が独立してそのままお店を続けているケースが多いので、一般的な会社を運営している事業者様には当てはまらない数字であると言えるでしょう。
この数字を裏から読むのであれば、美容室で独立すると高齢になっても仕事を続けることができる。とのことが言えそうです。
「美容師は40歳をこえたらダメ」みたいなことを世間ではよく聞きますが、それは、就職をする選択先が減るということを指すのではないでしょうか?
企業が、40歳を超えた人材の雇用をためらうことには様々な理由があると思います。その一つに、スタッフの平均年齢を上げすぎないことでサロンの勢いを落とさないという点があります。
ですので、40歳を超えて就職先が減るという点は、40歳を超えたらダメというわけではなく、企業の経営戦略にそぐわないから。という言いかたが適切なのではないのでしょうか。
さて、個人美容室が高齢化するにしたがってどのような環境が生じるのでしょうか?
一つ目は、事業の承継の問題が増えると思います。
個人経営もいずれは引退することになりますからです。多くの個人経営者は後継者がいないと思いますので、事業を他人との間で承継することも増えてきそうな感じがします。
二つ目は、居ぬき店舗が出るということ。
事業の撤退にも費用がかかるために、安い費用での設備の譲渡が増える可能性があります。
これらのことを考えると、個人での独立は比較的容易に行うことができる環境となっていくような気がします。
この業界は競争が過激であります、けれども、理美容室の従業者の平均年齢を見てみますと若い世代の人にも十分なチャンスがあるのではないでしょうか。
北原 伸介
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