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建設業法と下請法

建設業法と下請法

 建設業というと、大部分の事業者様が下請事業者となる重層構造を特徴としていることは周知の事実だと思います。法律の中に「下請法」という法律があります。そこで、下請法の適用は建設業においてもあるのでしょうか?

建設業法の目的

 建設業法の目的

建設業法を営む者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化等を図ることによって、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護する。

 ここでは、請負契約の適正化を図ることが目的としてあげられています。したがって、下請事業者の取引の安全は建設業法で守られています。

下請法

 下請法

下請法は独占禁止法を補完する目的でつくられた法律です。独占禁止法上の優越的地位の濫用規制は、審査に時間がかかってしまいます。そこで、資本金や取引類型を定めて迅速に対応できるように下請法で補完するということが一つの目的と言えます。

下請法と建設業法の関係

下請法との関係

 下請法の適用される下請には建設工事に係るものは対象外です(下請法2条4号)。これは、建設業法に似たような規定があるので建設業法で下請契約を保護しようというものです。しかし、建設工事業者といってもさまざまな活動を行うことが考えられます。ですから、建設業者であるとの一言をもって、「下請法の適用がない」と考えることはできません。どのような場合に下請法の適用があるのかが問題となります。

 

建設業とはどこまでか?

建設業者が材料のみを提供する場合もあるでしょうし、元請事業者が下請事業者に対してコンサルティングをおこなうこともあるでしょう。そのため、建設業法の適用される範囲はどのように判断をすることになるのでしょうか?書籍やガイドラインには以下のように記されています。

 

 下請法の適用が除外される建設工事は、建設業を営む業者が請け負う「建設工事」に限られる。建設工事は、土木建築に関する工事であって建設業法でさだめられるものをいう(建設業法2条1項)土木工事とは土地に接着して設備された土木工作物を建設する工事である。建築工事とは建築物を建設する工事であるから、不動産と一体化しない工事は建築工事にはがいとうせず、そのような工事の委託は下請法の適用対象となりえる。68頁。例えば、建物に造作家具を備え付ける建設工事(内装仕上げ工事のうちの家具工事)に該当するが、置き家具を建物内に搬入して床の上に設置する行為を外部委託することは、建設工事の委託には該当しないから下請法上の役務提供業務となりえる。(69頁)また、建設工事が下請法の適用対象から明示的に除外されるのは役務提供業務に関してのみであり、建設工事に関連してなされる情報成果物作成委託については下請法の適用が除外されない。鈴木・新下請法マニュアル(2009年)119頁、下請法運用基準第2-3(6)引用

 他にも行政書士目線でいうと、立木の伐採など建設業法に定める29業種に入らないものも、下請法の適用がある下請契約であると考えることができる思います。

下請法の適用があるということは

下請法の適用があるということは、

 親事業者が資本金何度の下請法の適用要件を満たすと、親事業者には3条書面の交付や5条書面の保存義務などのやらなければならないことが発生します。下請法に基づく公正取引委員会による調査なども行われていますので、キチンとしておきたいところです。

 経営側としては、建設業法による規制がない→下請法の適用はあるのか?という頭の働かせ方が必要になると考えます。

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北原 伸介

情報公開請求や公文書の管理に関心が強い行政書士。 taroimo1030@gmail.com (電話)080ー7172ー8669 (FAX)03-6850ー8573 お問合せは無料です。文書に関するものでしたらあらかじめFAXいただくとスムーズです。