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(情報公開請求)公開請求者が誰か伝わるのか?

行政機関に対する情報公開請求をした場合に、誰が請求したか?は相手に伝わってしまうのでしょうか?そのあたりを説明します。

東京都中野区にある行政書士事務所である、当事務所では情報公開請求に関する代理、代行、連名による請求などの事務を行っています。よろしくお願いします。

結論から申し上げますと、「開示される文書に記載されている者に開示請求者の氏名が伝わることはない。」しかし、行政機関にミスや不正があると伝わってしまうという結論です。

金融庁の事例をもとに

金融庁にこの問いに関すして参考になる事例が平成30年報道資料にありました。https://www.fsa.go.jp/news/30/20180807-1.html

以下抜粋。
事実) 氏名ではなく○○新聞の記者から開示請求があったことを官僚達が総務大臣に伝えた。
評価) 情報公開法上、開示請求があったことを行政文書を記載する者に伝えることは禁止されていない。他方、開示請求者に関する情報までを伝えることは、開示請求の委縮や情報公開制度の信頼低下につながるおそれがあり、不適切である。
上記のような取扱いがなされていますので、情報公開請求者の氏名が伝わることは無いと考えることができそうです。
しかし下のようなケースがありました。

開示請求の取下げを求める連絡がきた事例

https://www.fsa.go.jp/news/30/20180807-1.html 西日本新聞リンク

開示請求者に政治側から、開示請求の取下げをもとめる事件が発生しています。私としてはちょっと信じられないのですが、このような事件もあるようです。(ブログ)大任町の情報公開状況を調べて。

 

開示請求の特徴から考えてみる。

開示請求者の氏名が文書に書いてある者に知れてしまう確率は、かなり低いと思います。しかし、どうしてもそのあたりのリスクが気になってしまう方もいるのではないでしょうか。

そのような場合には、情報公開請求を代行してもらうことも一つの手であると感じます。ここで、「代行とは」他人にお願いして情報の開示を受けてその公文書を見せてもらうことと定義します。

このような取扱ができるのは、情報公開制度の特徴からくることです。情報公開請求では「誰でも」請求出来てまた「その目的は問われない」からです。

 そのような特徴から、情報公開請求では請求の可否に関して、「請求者がだれであるか?」が考慮されることはありません。誰でも請求できます。開示請求者が誰であるか?が影響してくるのは以下の場合であることが考えられます。
① 開示請求が権利の濫用であるとき。
② 連絡先及び開示請求の手数料の納付義務、及び閲覧などの公開を受ける義務の名宛人となるなど、行政手続きに必要な権利の主体として。
③ 不服申立や訴訟においての訴える利益の権利者として。
 ということです。反対に考えると以上のようなことが関連しないことが予想される場合には、代行による請求も有効であると考えることができます。
 また、もしも不服申立や訴訟の手続に進まなければならない場合には、改めて、自己の名で開示請求をかけて不開示決定をもらうということもできなくはないと感じます。
 当事務所の代行では、中野区から交通機関を使い1時間半以内の場所の行政省庁及び地方自治体への代行請求を行っています。これは、文書の公開に必要な閲覧の義務を確実に果たすためであります。
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北原 伸介

情報公開請求や公文書の管理に関心が強い行政書士。 taroimo1030@gmail.com (電話)080ー7172ー8669 (FAX)03-6850ー8573 お問合せは無料です。文書に関するものでしたらあらかじめFAXいただくとスムーズです。