(一般建設業許可)最低限必要な人員
建設業許可要件の一つである人に関する要件のなかでも、人数と資格の部分の記事です。
目次
東京都建設業許可を取るための要件としての最低人員
建設業許可を取るための要件として人の要件があります。組織として要件を満たす事もできますが今回は分かりやすくするために、人に焦点をあてて見ていきましょう。
建設業許可の基準(建設業法7条)を単純に読んでみると。
1、建設業に係る経営業務の管理を適正に行える者
2,事務所に常勤する人で専門性を有する資格のあるもの(専任技術者)
を事務所に常勤で置く必要があるということです。この要件を満たして、欠格要件のないことなどの他の要件を満たすことができれば建設業許可を受けることができます。上記1,2、は一人が要件を満たしていれば兼務可能です。(東京都「建設業許可申請・変更の手引」8頁
建設業法では、現場にも専門性を有する資格のあるものを配置する必要がある。
上記のように許可を受けるだけであれば、最低1人での許可申請が可能ということになりそうです。しかし、それは許可の要件だけを見た場合です。
建設業法26条では、専門性を有する資格のある者で現場における建設工事の施行の技術上の管理をつかさどるもの「主任技術者」を置かなければならないとしています。(注)特定建設業者の場合、特定専門工事の場合などは説明の簡素化のため書いていません。
上記を図にすると。
このような法26条関係は国土交通省「管理技術者制度運用マニュアル」に詳しく記されています。
主任技術者と専任技術者は兼任することはできません。そのため、一人で許可申請をした場合でも建設業法が満たせないために質疑がある可能性があります。また、業法を遵守できない体制であるために今後の不利益を被る可能性も否定できないでしょう。
まとめ
建設業許可は最低1人でも許可を申請することができそうです、しかし、建設業法を遵守するためには工事現場での主任技術者を確保しておかなければなりません。
北原 伸介
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