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(情報公開請求)「公にされ、又は公にすることが予定されている情報」について。

 情報公開法請求をしたとしても、個人情報は原則として不開示となります(情報公開法5条1号)
 ただし、一定の場合には個人情報でも開示される場合があります。
 その中の一つに「法令の規定により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報」があります(情報公開法5条1号イ)。
 今回の記事は、「法令の規定により又は慣行により公にされ、又は公にすることが予定されている情報」について書いて行きます。
 なお、当事務所では情報公開に関するサービスを行っていますのでよろしくお願いします。

職員の氏名について

各行政機関共通の方針として「各行政機関における公務員の氏名の取扱いについて」という情報公開に関する連絡会議申合せが出ています。総務省リンク
 ここでは、「公にする」とは、職務遂行に係る公務員の氏名を求められれば応じるとの趣旨であり、対外的に積極的に周知することまで義務付けるものではないとと説明されています。
公務員の氏名が「公にされ、又は公にすることが予定されている情報の例としては、
・人事異動の官報への掲載
・行政機関により職名と氏名とを公表する慣行がある場合
・行政機関が公にする意思をもって作成されて販売されている職員録に職と氏名が掲載されている場合があげあられます(総務省「行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づく処分に係る審査基準)。

懇談会等行政運営上の会合の発言者

平成17年8月3日情報公開に関する連絡会議資料「懇談会等行政運営上の会合における発言者の氏名について」で基本的な方針が示されています。
 「懇談会等行政運営上の会合の議事録等における発言者の氏名については、特段の事情がない限り、当該発言者が公務員であるか否かを問わず公開するものであることに留意する。」と示されています。

行政機関によりプレスリリースがなされていた事案

令和4年度(行情)答申179では行政機関によつプレスリリースから3年4か月経過していたことを理由に、もはや「公にされ、公にすることが予定されている情報」ではない。公表されていたという事実も時の経過を考慮すると評価が変化することが分かります。なお過去記事(情報公開請求)情報公開請求書にプレスリリースを添付する利点。

報道機関による報道がなされていた場合

令和4年(行情)答申48では、報道機関が報道していたという事実を以下のように判断しました。「法令の規定により又は慣行として公にされ,又は公にすることが予定されている情報」に該当することになると認めることはできず、、、。」

報道機関が取材に基づいて報道された情報でも「慣行として公にされた」情報とは言えないという判断がなされています。そこから、みんなが知っているという事実は、「公にされた」を判断するときの決定打とはならないことが読み取れます。

 

登記簿から閲覧すること等により分かる情報

令和4年度(行情)答申554号は防衛相が購入した土地に関する情報公開請求の事案です。当該土地の地番などは防衛局のウェブで公表されていました、そうすると地番を手掛かりに不動産登記簿で閲覧して知ることできます。そして、閲覧できる情報を「法令の規定により又た慣行として公にされ又は公にすることが予定されている情報」であると判断しました。

なお、不動産登記簿の閲覧は法務局に請求したり登記情報提供サービス(リンク)などで行うことができます。

 

訴訟記録(行政、民事)

訴訟記録については、行政事件訴訟法7条及び民事訴訟法91条の規定に基づく閲覧制度があります。登記情報と同じように閲覧のできる情報は、公開されている情報と評価することができるのでしょうか?
この点、平成24年(行情)答申223号では以下のように判断されています。

訴訟記録については,行政事件訴訟法7条及び民事訴訟法91条の規定に基づく閲覧制度があるが,当該閲覧制度は,裁判の公正と司法権に対する国民の信頼を確保することなどの基本的な理念に基づき,特定の受訴裁判所の具体的判断の下に実施されているもので,その手続及び目的の限度において訴訟関係者のプライバシーが開披されることがあるとしても,このことをもって,訴訟記録に記載された情報が,情報公開手続において,直ちに一般的に公表することが許されているものと解することはできない。
したがって,事件番号について,訴訟記録の閲覧制度を前提に公表慣行があると認めることはできない。
また,最高裁判所のウェブサイトに現に掲載されている情報については,その掲載の趣旨・目的や個人情報に対する配慮の状況等が情報公開制度と共通するものである限り,当該情報には公表慣行があると解すべきであるが,当審査会事務局職員をして当該ウェブサイトを確認させたところ,本件訴訟の事件番号が同ウェブサイトに掲載されている事実は認められない。
以上の状況に鑑みると,事件番号については,法令の規定により又は慣行として公にされ,又は公にすることが予定されている情報とは認められず,法5条1号ただし書イに該当しない。また,同号ただし書ロ及びハに該当する特段の事情も認められない。

公文書館で公開されている情報

公文書館で公開されている情報であれば、「公にされている情報」ということが言えそうです。しかし、現実にはそう言えないようです。

令和4年度(行情)答申53号は、戦没者関係書類「特定部隊留守名簿」の情報公開請求がなされた事案です。委員会は以下のように判断しています。

国立公文書館の審査基準(独立行政法人国立公文書館における公文書管理法に基づく利用請求に対する処分に係る審査基準)は,その名称のとおり,公文書等の管理に関する法律に基づく国立公文書館に対する利用の請求に係る審査基準であることを踏まえると,国立公文書館への移管が予定されている文書であったとしても,その移管される前の,国立公文書館とは別の機関である処分庁が保有している行政文書に対する法に基づく開示請求について,国立公文書館の審査基準は適用されないとする諮問庁の説明は首肯できる。

また,国立公文書館の審査基準によると,「個々の案件に係る具体的な判断は,個別の審査の結果に基づき行うものとする。」(前文)とされ,更に「利用請求に係る特定歴史公文書等に記録されている情報が利用制限情報に該当するかどうかの判断は,利用決定等を行う時点における状況を勘案して行う。」(審査の基本方針)とされている。審査請求人は,留守名簿の多くが国立公文書館に移管され,公開されている旨主張するが,当審査会事務局職員をして,同館のデジタルアーカイブを検索させたところ,同館に保管されている留守名簿については,部分公開とされているものも相当数に上ることが認められる。そうすると,同館に移管された留守名簿の多くが公開されていたとしてもそのことをもって,直ちに本件対象文書が「公にすることが予定されている情報」であるということはできない。
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北原 伸介

情報公開請求や公文書の管理に関心が強い行政書士。 taroimo1030@gmail.com (電話)080ー7172ー8669 (FAX)03-6850ー8573 お問合せは無料です。文書に関するものでしたらあらかじめFAXいただくとスムーズです。