理美容室向け スタッフが辞めてしまうを考察
お疲れ様です、美容師行政書士の北原です。
今日は、理美容室企業様向けのスタッフが辞めてしまう理由を考察していきたいと思います。
目次
人が足りない美容室問題について
業界の動向を見ても、行政が出すデータを見ても、美容室での人手不足はここ20年くらいはずっと同じ状況なのではないでしょうか。
それは、人が辞めてしまうということ。
この状況に関しては、多くの経営者様が諦めモードのような気がします。
そのためか、理美容室業界をよく知らない人からは「従業員の使い捨て」だとか、従業員のことなんて考えていないとかと、いろいろな事を言われています。
たしかに、20年近くも同じような状況が続いているのですから、ある種の割り切りもあるでしょう。しかし、経営者側が努力していないとはまったく感じないのが、私の感想です。私は、美容歴20年近くありまして数社の会社に勤めた経験がありますが、例外を除き、どの会社も従業員のことには一定の配慮をしていました。
しかし、配慮している会社だからといって、人が辞めないわけではありません。そこには、美容室業界特有の、「構造的な問題」があると感じます。
何故、やめてしまうのかの理由を考える。
事業者様の法は例外を除き、従業員を大切にしています。しかし、なぜ、離職率が高いのでしょうか?個人的な意見を並べます。
① スタッフ同士の人間関係
経営陣がスタッフを大切にしていたとしても。サロン内のスタッフが他の従業員とうまくいかないことが多いです。美容師さんは、美容の専門家であることから良くも悪くも職人気質です。
法的教育を受ける機会もないですし、他のスタッフの労働者としての権利を簡単に侵害します。パワハラ、セクハラなどはあたりまえです。長く働くのは、お山の大将しかいません。従業員は従業員を大切にはしません。むしろ、自分の立場を利用して他の従業員を蹴落とすことを考えるのが自然です。ひどいと感じるかもしれませんが、その方が自己の出世や給料のアップが期待できるのです。
ここで悲しいのは、経営陣がどんなにスタッフを大切にしていたとしても、サロン内のスタッフがどうしようもないと、「この会社がブラック」であると評価されてしまうことです。
② お客様との人間関係
指名をとらなくてはならないこと、事業者としても売上に関心が高いことから。お客様を優先してしまいがちです。
③ 転職が容易であるということ
どの企業も上記のような状況にあるために、スタッフが流動的に動くために転職がすぐに決まります。技術者としては、他に勤めればいいからすぐに辞めます。
受け皿となる理美容室の発展
近年では、一度美容師をやめても復帰をサポートするような事業者様が多く邁進している印象です。
他のスタッフも同じように美容師を一度辞めているので、皆さんスタッフの痛みをわかっている感じで、とてもいい雰囲気があります。既婚者もおおく家庭もあるせいか、うまく回ります。
しかし、事業者さまはそれをいいことに、賃金を低く見積もる傾向にあります。今はよいかもしれませんが、今後足をすくわれる可能性とならないでしょうか?
対策を考える。
離職率の高い事業者様に関して一つ考えられるのは、長年いる強いスタッフに対して、労働基準法に関する一般的な指導を行うことが考えられます。長年いるスタッフは他の職場を知らないために、めったなことがなければ離職できません。ですので、社会のコンプライアンスが高まっていることを理由に、セミナーなどをつくって定期的に研修するといいと思います。
そのほかの対策委ついては、記事にするような内容ではないですので、今後気が向いたら書こうと思います。
北原 伸介
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